会社法92条(設立時取締役等の解任(種類創立総会))を解説します。




会社法92条は設立時取締役等の解任(種類創立総会)について規定している条文です。








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1.会社法92条の条文

第92条(設立時取締役等の解任(種類創立総会))
第九十条第一項の規定により選任された設立時取締役は、株式会社の成立の時までの間、その選任に係る種類の設立時発行株式の設立時種類株主を構成員とする種類創立総会の決議によって解任することができる。
前項の規定にかかわらず、第四十一条第一項の規定により又は種類創立総会若しくは種類株主総会において選任された取締役を株主総会の決議によって解任することができる旨の定款の定めがある場合には、第九十条第一項の規定により選任された設立時取締役は、株式会社の成立の時までの間、創立総会の決議によって解任することができる。
設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合における前項の規定の適用については、同項中「取締役を」とあるのは「監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役を」と、「設立時取締役」とあるのは「設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役」とする。
第一項及び第二項の規定は、第九十条第二項において準用する同条第一項の規定により選任された設立時監査役について準用する。



2.会社法92条1項


まずは第1項を確認します。


▼会社法92条1項

第九十条第一項の規定により選任された設立時取締役は、株式会社の成立の時までの間、その選任に係る種類の設立時発行株式の設立時種類株主を構成員とする種類創立総会の決議によって解任することができる。

会社法90条1項とは、取締役選任権付株式があるため、種類創立総会にて設立時取締役を選任した場合のことです。

種類創立総会で選任された設立時取締役を解任する場合は、種類創立総会にて解任せよ、ということです。





3.会社法92条2項


続いて第2項を確認します。


▼会社法92条2項

前項の規定にかかわらず、第四十一条第一項の規定により又は種類創立総会若しくは種類株主総会において選任された取締役を株主総会の決議によって解任することができる旨の定款の定めがある場合には、第九十条第一項の規定により選任された設立時取締役は、株式会社の成立の時までの間、創立総会の決議によって解任することができる。

種類創立総会で選任された設立時取締役は、解任も種類創立総会で行いますが、定款で別段の定めをすることもでき、創立総会の決議で解任することも可能です。

会社法41条1項は、発起設立で取締役・監査役選任権付株式(会社法108条1項9号)がある場合のことです。



4.会社法92条3項


続いて第3項を確認します。


▼会社法92条3項

設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合における前項の規定の適用については、同項中「取締役を」とあるのは「監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役を」と、「設立時取締役」とあるのは「設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役」とする。

前項の規定は監査等委員会設置会社にも適用されます。



5.会社法92条4項


続いて第4項を確認します。


▼会社法92条4項

第一項及び第二項の規定は、第九十条第二項において準用する同条第一項の規定により選任された設立時監査役について準用する。

1項、2項は設立時監査役にも適用されます。







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