まずは第1項を確認します。
▼会社法133条1項
133条と134条は必ずセットで見てください。
理由は、133条は譲渡制限株式でない株式、134条は譲渡制限株式についての規定だからです。
1項は株主Bが株主Aから株式の譲渡を受けた場合、株主Bから会社に対して、株主名簿の書換を会社に対して請求できることを定めた規定です。
続いて第2項を確認します。
▼会社法133条2項
原則は、旧株主と新株主の共同で、株主名簿の書換をしなさいということですが、例外的に単独での株主名簿書換請求が可能です。
2項の法務省令とは、会社法施行規則22条のことです。会社法施行規則22条は1項と2項がありますが、
となっています。
つまり、株券発行会社でない会社の場合は会社法施行規則22条1項に、株券発行会社の場合は、会社法施行規則22条2項に該当する場合は、共同でなく、単独での株主名簿の書換請求ができるということになります。
会社法施行規則22条は長文なので、割愛しますが、特に触れたい部分としては、会社法施行規則22条2項1号の「株式取得者が株券を提示して請求をした場合」です(このあたりは、会社法130条2項、会社法131条を合わせて確認すると良いと思います。)。
なんと、株券発行会社の場合、株券を提示した者は、単独での株主名簿の書換請求が出来ると書いてあります。
意外な記載ですが、こちらはあくまで株式に譲渡制限が付いていない場合の話しですので、譲渡制限株式については134条を確認してください。