2.会社法100条1項
まずは第1項を確認します。
▼会社法100条1項
1
設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合において、定款を変更してある種類の株式の内容として第百八条第一項第四号又は第七号に掲げる事項についての定款の定めを設けるときは、当該定款の変更は、次に掲げる設立時種類株主を構成員とする種類創立総会(当該設立時種類株主に係る設立時発行株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の設立時発行株式の種類別に区分された設立時種類株主を構成員とする各種類創立総会。以下この条において同じ。)の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類創立総会において議決権を行使することができる設立時種類株主が存しない場合は、この限りでない。
一
当該種類の設立時発行株式の設立時種類株主
二
第百八条第二項第五号ロの他の株式を当該種類の株式とする定めがある取得請求権付株式の設立時種類株主
三
第百八条第二項第六号ロの他の株式を当該種類の株式とする定めがある取得条項付株式の設立時種類株主
種類株式発行会社を設立する予定で、ある種類の株式に会社法108条1項4号の譲渡制限付株式を設ける場合と、会社法108条1項7号の全部取得条項付株式を設ける場合は、別途種類株主総会を開催し、決議をとらないと効力を生じません。
例えば、以下の会社があったとします。
株式会社X
普通株式 1000株 ←譲渡制限を新たに付ける
A種類株式 100株 ←取得請求付株式で対価が普通株式
B種類株式 100株 ←取得条項付株式で対価が普通株式
普通株式に、会社法108条1項4号の譲渡制限付株式を設ける場合、定款変更にあたるので、まずは全体の創立総会決議が必要になります(会社法96条)。
さらに、会社法100条1項1号により、普通株式の種類創立総会も別途必要になります。
さらに、会社法100条1項2号により、A種類株式の種類創立総会も別途必要になります。
さらに、会社法100条1項3号により、B種類株式の種類創立総会も別途必要になります。
3.会社法100条2項
続いて第2項を確認します。
▼会社法100条2項
2
前項に規定する種類創立総会において当該定款の変更に反対した設立時種類株主は、当該種類創立総会の決議後二週間以内に限り、その設立時発行株式の引受けに係る意思表示を取り消すことができる。
1項の変更は、設立時株主にとっては影響大なので、株式の引受をキャンセルすることができます。
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