2.会社法72条1項
まずは第1項を確認します。
▼会社法72条1項
1
設立時株主(成立後の株式会社がその総株主の議決権の四分の一以上を有することその他の事由を通じて成立後の株式会社がその経営を実質的に支配することが可能となる関係にあるものとして法務省令で定める設立時株主を除く。)は、創立総会において、その引き受けた設立時発行株式一株につき一個の議決権を有する。ただし、単元株式数を定款で定めている場合には、一単元の設立時発行株式につき一個の議決権を有する。
設立後の会社と同じく、基本的に、1株=1議決権としてカウントします。
黄色マーカー部分は、相互保有株式です。こちらも、会社法308条1項にて解説していますので、確認してみてください。
3.会社法72条2項
続いて第2項を確認します。
▼会社法72条2項
2
設立しようとする株式会社が種類株式発行会社である場合において、株主総会において議決権を行使することができる事項について制限がある種類の設立時発行株式を発行するときは、創立総会において、設立時株主は、株主総会において議決権を行使することができる事項に相当する事項に限り、当該設立時発行株式について議決権を行使することができる。
設立しようとしている会社が種類株式発行会社、例えば普通株式と甲種類株式など発行する会社であり、甲種類株式に会社法108条1項3号の議決権制限が付いている場合の規定になります。
設立後に甲種類株式に議決権制限が付いているなら、設立前の創立総会でも同様の制限を受けます。
4.会社法72条3項
続いて第3項を確認します。
▼会社法72条3項
3
前項の規定にかかわらず、株式会社の設立の廃止については、設立時株主は、その引き受けた設立時発行株式について議決権を行使することができる。
議決権制限株式であっても、設立の廃止に関する決議に関しては、議決権の行使ができます。
会社の設立を取りやめるということは、設立時株主にとって大問題だからです。
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