会社法304条(議案提案権)を解説します。




会社法304条は議案提案権について規定している条文です。







1.会社法304条の条文

第304条(議案提案権)
株主は、株主総会において、株主総会の目的である事項(当該株主が議決権を行使することができる事項に限る。次条第一項において同じ。)につき議案を提出することができる。ただし、当該議案が法令若しくは定款に違反する場合又は実質的に同一の議案につき株主総会において総株主(当該議案について議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の賛成を得られなかった日から三年を経過していない場合は、この限りでない。




株主総会のその場において議案を請求できる権利です。

ちなみに、303条との違いは、303条は事前に議題・議案を請求する権利で、304条は株主総会のその場において議案を提案することが出来る権利です。

提案できるのは、あくまで議案なので、予定になかった議題(例えば、取締役選任の件など)を提案することは出来ません。

元々、取締役選任の議題が予定されていた場合は、取締役Aの他に取締役Bを追加で選任してもらえるよう提案することは出来ます。

無制限に議案の提案が出来るわけではなく、まず法令・定款違反はダメです(当たり前ですが)。

また、実質的に同様の議案の提案がされ、総株主の議決権の1/10以下の賛成票しか集められなかった議案に対しては、否決された日から3年経過しないと、再度の議案の提案は出来ません。






 広告・関連記事 

条文・用語一覧

< 前の条文

次の条文 >