会社法27条(定款の記載又は記録事項)を解説します。




会社法27条は定款の記載又は記録事項について規定している条文です。





1.会社法27条の条文

第27条(定款の記載又は記録事項)
株式会社の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
目的
商号
本店の所在地
設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
発起人の氏名又は名称及び住所



会社設立時の原始定款の絶対的記載事項です。

1~5号が一つでも抜けると、定款全体が無効になります。


1号 目的

1号の目的は、会社の事業目的のことです。

具体例として、トヨタ自動車の事業目的の一部を記載します。


トヨタ自動車の事業目的の一部

自動車、産業車両、船舶、航空機、その他の輸送用機器および宇宙機器ならびにその部分品の製造・販売・賃貸・修理
産業機械器具その他の一般機械器具およびその部分品の製造・販売・賃貸・修理



会社設立時、公証人に原始定款の認証をしてもらいますが、一般的でない単語であったり、内容が不明確であると、修正依頼が来ますので、事前に確認した方が無難です。


2号 商号

株式会社の設立の場合、必ず「株式会社」を前か後に入れる必要があります。


3号 本店の所在地

定款に記載しなければならない本店の所在地は、最小行政区画である市町村までで足ります。

例えば、東京都千代田区とまで、定めれば大丈夫で、~町~丁目~番~号とまで、記載するかは任意です。


4号 設立に際して出資される財産の価額又はその最低額

例えば「出資される財産の最低額は、金100万円とする。」などと定める必要があります。


5号 発起人の氏名又は名称及び住所

発起人も、原始定款に定める必要があります。

発起人の名称、とあるので、自然人以外の法人も発起人になることができます。

実務でも、子会社を作る場合など、発起人が法人になることは良くあります。




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