まずは第1項を確認します。
▼会社法77条1項
ある設立時株主が2個の議決権を持っていた場合、ある議案に対しては賛成1個、反対1個という形で、議決権の行使が可能です。
続いて第2項を確認します。
▼会社法77条2項
設立時株主が機関投資家などであった場合、複数人から資金を集めているため、賛成と反対を同時に投じたい場合もあるでしょう。
そういった場合は、他人のために設立時発行株式を引き受けた者に該当しますので、一部賛成で一部反対という具合に議決権を統一しないで行使することができ、会社は拒むことはできません。
逆に、機関投資家でない(他人のために設立時発行株式を引き受けた者でない)場合、一部賛成、一部反対といった議決権の使い方も可能は可能ですが、会社は拒むこともできます。